あの975万馬券の立役者です。

中央競馬で13戦0勝。年が明けて古馬となり浦和に転厩してまいりました。

転厩後10戦も2着2回が精一杯で好結果を残せませんでした。

しかし、歴史を覆すレースが2002年8月17日、浦和合同開催の大井競馬場で起きました。

レースは準メインの千代田区特別(C2､1690m)。

このレースには、出走馬14頭中浦和所属馬が7頭出走していました。

レースはエビスセイント号(浦和:寺内JK)がハナを切り、トップギャラント号は2番手追走とゆったりしたペースでした。

そのまま最後の直線に。一旦手ごたえが怪しくまた負けてしまうかと思われましたが、橋ＪＫの追いに反応して伸び出しました。

結果エビスセイント号をクビ差交わして転厩11戦目で初勝利を挙げました。

初勝利と波乱の結果にどよめいていた場内がさらに異様な雰囲気に包まれたのは、払い戻しが場内大型ビジョンに表示された時でした。

波乱の結果を表すように桁違いの配当金が表示される中、一番下にある3連勝単式には驚愕の数字が表示されていました。

「9,752,820円」

的中票はたった2票。このレースでトップギャラント号は「975万馬券馬。」として大きく知れわたりました。

その後2戦は前走の激走?と思われるような惨敗となってしまいました。

しかし、次の地元戦では再び落ちた人気に奮起して勝利。今度は単勝万馬券を演じました。

昨年の勝利から9戦連続で連対を果たし、Cクラスで通用しなかったあの馬とは思えない大活躍を演じB1クラスにまで上がってまいりました。

初のAクラス戦で力の差を見せられるも、再び大井競馬場の準重賞で激走を見せ、一瞬勝利が見えたが残念ながら差されてしまった2着。またまた波乱を演じる馬として知名度を上げることとなりました。

一進一退を続けるこの馬に悲しいニュースが待っていました。

主戦騎手の橋JKの引退。

橋JKの最後の騎乗となる薄暑特別では、頑張る橋JKに応えられずに4着と負けてしまいました。

年が明けて再びB1馬となった初戦のA3戦では、初めの好走を見せました。

年末にはA3戦連続2着と、今後に期待を持たせる走りを見せました。

年明けの大井2000m戦では、長距離と大外枠に泣かされ惨敗。

7月7日には、浦和所属後初めての最下位に。

しかし、連闘で望んだ11月の浦和では、捲りきっての勝利。

なんと2年半振りの勝利となりました。

年明け初戦の1400m戦では正攻法で望みますが、直線ダービーヒルズ号に内を掬われ3着。

年明けの地元2戦目では、外から捲って見事な勝利。

夏場にはいい走りを見せることが出来ませんでしたが、涼しくなってきたころから短距離戦で好走。

年末には初の重賞に出走しました。

年明けにも重賞に出走。

しかし、往年の力はなく、引退となりました。

父　ダンスインザダーク、母　モントタヤーラ

稲葉道行厩舎所属

生涯成績　98戦9勝、獲得賞金　50,862,000円